石垣島の八重山そば

沖縄そばはそば粉を使っていないため、「そば」と名乗るにはいくつかの条件が設けられ、その条件のもとにそばを名乗ることになっています。この条件(定義)には、沖縄県内で作られたものであること、小麦粉の性質、水やかん水の割合、麺の厚さなど細かい決まりが含まれています。

また、沖縄そばとひとくちにいっても、多くの島で形成されている沖縄では、それぞれの地域で異なる進化を遂げたそばが存在します。その中でも特徴的なのが八重山そばと宮古そばで、その他にも商標や店名として大東そば、久米島そば、名護そば、首里そば、那覇そば、与那原そば、山原そばなどと呼び分ける場合があります。

八重山そばは、沖縄本島から南西方向に400キロほど離れた八重山諸島の名物で、八重山地方の中心である石垣島でも味わうことができます。一般的な沖縄そばと製法は同じですが、細めで縮れのないストレートな麺が特徴です。

スープは豚骨とカツオのだしで、ほんのりと甘みがあるのが特徴です。具は醤油で煮た豚の赤身肉とカマボコを細切りにしたものを乗せます。沖縄本島では紅ショウガを添えることが多いのですが、八重山地方ではあまり用いられず、好みに応じてピパーツという島胡椒を入れて食べます。

沖縄の離島を訪れる際は、地域ごとに異なる「沖縄そば」をぜひ楽しんでみてください。

沖縄の特産品

沖縄の特産品といってまず浮かぶのは、温暖な気候を利用して栽培されている農作物でしょう。国内では沖縄でのみ生産されているものも少なくありません。果物ではマンゴーやパイナップル、パパイヤ、島バナナなど、熱帯原産のものが多くみられます。また、さとうきびに関しては、国内生産の6割が沖縄県内で栽培されています。

肉では石垣牛やあぐー豚、やんばる地鶏など独自の品種があります。魚は地元で消費されることが多いですが、海ぶどうやもずくは県外でも食べられています。また、お菓子のちんすこう、酒の泡盛なども沖縄独特の味覚として全国的に人気があります。

沖縄の料理としては、先に挙げた豚肉やヤギを使ったものの他、さまざまな材料を一緒に炒めたチャンプルー、だし汁を加えるイリチー、また米を使った雑炊や炊き込みご飯はジューシーと呼ばれ、日常的に食べられています。また、戦後にアメリカの軍政下におかれた経緯から、アメリカの食材や料理に早くから親しんできたことも沖縄の食の特徴といえるでしょう。

手軽な食事として観光客にも身近な沖縄料理に「沖縄そば」があります。そば粉ではなく小麦粉と水、かん水で作られており、製法としては中華麺に近いものです。沖縄で小麦粉を使った麺が広まったのは大正時代以降で、豚のだしを使ったしょうゆ味のスープを使っていましたが、その後沖縄そば独特のスープや具の組み合わせが決まっていきました。

離島ブームと沖縄の食・特産品

ここ数年、国内旅行の行き先として離島が注目されています。離島が最初に注目され、ブームが起こったのは1970年代といわれています。まだ海外旅行が一般的でなかった時代に、目新しい行き先として脚光を浴びました。その後、為替の変動やツアーの充実などによって、海外への旅行は特別なものではなくなりました。

東京での2度目のオリンピック開催を前に、政府や民間機関が海外で日本をアピールし、観光客を積極的に誘致していることもあり、日本を訪れる外国人の数は年々増加しています。その一方で、円安の進行やテロへの不安などの要因もあり、日本人の旅行先としては国内が見直されています。中でも、国内で非日常の体験ができる離島への旅行の人気が上がってきています。

日本の都道府県で、その全てが離島から構成されているのが沖縄県です。豊かな自然や独自の文化を求める旅行先としても安定した人気を誇っています。本土から距離があり、かつて王国が栄えるなど歴史的・文化的な特徴も多く、独自の文化が形成されてきました。

「食」に関しても、沖縄は独自の進化を遂げてきました。豚肉を余すところなく食べること、昆布やもずく、海ぶどうなどの海藻を日常的に食べることは沖縄が長寿県であることの大きな要因の1つであると言われています。またヤギや近海で獲れる亜熱帯独特の魚など、本土ではほとんど食べることのないものも伝統的に食べられてきました。ここでは、食を中心として沖縄の特産品についてお話しします。